【車庫証明】申請に通らないケースとその対策 申請手続きに失敗しないためのポイント

【車庫証明】 落ちる5つの理由と対策!スムーズに取得する方法
車庫証明は新車や中古車の購入時、名義変更、住所変更の際に警察署に申請する必ず必要な手続きの一つですが、「警察署で申請を受け付けてもらえない」「調査の結果問題が判明する」といったトラブルに直面し手続きがスムーズに進まないケースもあります。そこで今回は、車庫証明申請の際のよくあるトラブルとその対策について解説します。
前回のコラムもご参考までにご一読ください。

車庫証明の審査に落ちる主な理由
車庫証明の申請が通らない理由は、大きく以下の5つに分けられます。
申請書類の不備や記載ミス
- 申請者の氏名や住所が誤っている
- 使用の本拠の位置と申請者住所が一致していない
- 保管場所使用承諾書(駐車場の賃貸契約など)が適切に記入されていない
- 車両の情報(車台番号や車両の寸法)が間違っている
- 所在図や配置図が正確でない
対策
- 書類に記載する内容を事前に丁寧に確認してから記載し提出する
- 法人の場合などでは登記住所と異なる事業所の駐車場を使用する場合は追加書類【所在証明】が必要
- 保管場所の使用権原(保管場所所有者の承諾)を確認
- 保管場所の実地調査
保管場所の条件を満たしていない
- 保管場所が自宅から2km以上離れている
- 車両のサイズに対して駐車スペースが狭すぎる
- 出入口が狭く、道路への出入りが現実的に難しい
- 保管場所の使用権原がない(使用承諾を得られていない)
対策
- 駐車スペースの寸法(長さ・幅・高さ)、接道や出入口の寸法を確認し、車両が問題なく駐車できるか実地調査する
- 厳しくチェックされるポイント!慎重に駐車場を選ぶことが重要
- 保管場所所有者や、駐車場の管理会社への相談は必須!
契約上の問題(駐車場の権利関係)
- 自己所有でない土地、契約名義が異なる土地(家族名義の駐車場を使用する場合)
- 短期契約の月極駐車場では証明が認められないことがある
- 集合住宅で管理会社の承諾が得られていない
対策
- 駐車場が「自分名義で使用できる状態であるか」を事前に確認する。
- 家族名義の駐車場であっても、所有者の承諾書が必要になりますので注意!
- 管理会社の許可が得られない場合、他の駐車場を探す必要がある。
都道府県ごとのローカルルールに違反
車庫証明の審査基準は全国で統一されているわけではなく、各都道府県によって独自の基準があるため、思わぬ理由で審査がスムーズにいかないことがあります。弊所で主に申請する宮城・仙台では現在の保管状況(保管可能台数、現在の保管状況、新規or代替or増車)について申請の際、窓口で厳しく確認されます。
例:都道府県ごとの審査の特徴
| 都道府県 | 審査でよく指摘されるポイント |
|---|---|
| 北海道 | 表札の有無を確認される。住所表記がないと審査で問題になることがある。 |
| 東京都 | 車庫証明の申請に印鑑証明書が必須。他の地域では不要な場合が多い。 |
| 宮城県 仙台市 | 現在の保管場所の状況(代替車両の有無や駐車可能台数)について詳細な記載、説明を求められる。 |
| 大阪府 | 駐車場の契約期間が1年以上必要な場合がある(短期契約の駐車場はNG)。 |
対策
- 事前に各都道府県の警察署で申請条件を確認することが重要!
- 「以前、別の都道府県で問題なく取れたから大丈夫」と思わず、その地域のルールを確認する!
警察署の実地調査で問題が発覚
- 実際に駐車場として使えない場所だった
- 別の車がすでに駐車されており、申請内容と異なる
- 道路の幅員が狭すぎて、駐車場の出入りが難しいと判断される
対策
- 実際に駐車場として使用できることを写真などで確認しておく
- すでに車が停まっている場合、代替車両の移動先を説明できるようにしておく
- 出入口が狭い場合は、警察署の担当者に相談の上、別の駐車場を検討する
車庫証明を確実に取得するためのチェックリスト
- 書類の記載ミスがないか確認する
- 駐車スペースの寸法を測り、問題なく駐車できるかチェックする
- 契約書類の名義や使用権限を確認する
- 都道府県ごとの審査基準を事前に調べる
- 実地調査の際に指摘される可能性のある問題を解決しておく
車庫証明の軽微な修正・訂正と修正交付について(宮城県の場合)
宮城県内で車庫証明(自動車保管場所証明書)を申請した際、申請書類に軽微な記載誤りや記載漏れがあった場合には、「修正交付」という手続きによって対応できることがあります。
この「修正交付」とは、すでに交付された車庫証明書の記載内容について、日付の誤記や車台番号の一部の誤字など、証明の根幹に関わらない範囲での訂正を、申請者の申し出により警察署が認める手続きです。再度の申請とは異なり、一定の条件を満たせば比較的簡易に対応してもらえるのが特徴です。
ただし、修正交付には以下のような条件があります。
- 修正申出の期限は、証明書の交付日(申請日の翌日)から起算して14日以内であること。
- 訂正箇所が「軽微」であると警察署が判断した場合に限られること。
型式や車台番号、自動車の大きさなど大きな変更がある場合は、修正交付では対応できず、新たに申請し直す必要があるため注意が必要です。
宮城県ではスムーズに手続きが進んだ場合、警察署へ修正を申し出た翌日に交付されるケースがあります。ただし、以下の条件を満たしていることが前提となります。
- 申請書類の訂正が軽微であること
- 添付書類(所在図・配置図、使用承諾書や所在証明書など)が完備されていること。
- 警察署の受付時間内に申請が完了していること。
警察署によって審査の進行状況や混雑具合により多少異なる場合があります。スピードを求める場合には事前に書類をしっかりチェックし、余裕をもって提出することが重要です。
まとめ
車庫証明は、一見簡単な手続きに見えても、都道府県ごとのルールや駐車場の条件によって審査に落ちることがあります。 特に、駐車場の権利関係や実地調査で問題になるケースが多いため、事前にチェックリストを活用して準備することが重要です。
書類の不備や審査基準の違いで手続きが滞った場合は、専門家である行政書士に相談するのをオススメします。 申請のポイントを押さえ、スムーズに車庫証明を取得しましょう!途中で面倒くさくなったときにも是非!
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